世田谷区- Y様 からのお便り     SEKI ARCHITECT DESIGN OFFICE setagaya, tokyo

Yさんはご夫婦と子供3人の5人家族です。世田谷区烏山に47坪の土地を購入され、外断熱工法の家が2009年12月に完成しました。
東側と南側に隣家が迫っていたため、居住空間の床高を1m上げ、その床下部分に大きな収納ゾーンを設けました。これにより日当たりとプライバシーが確保でき、快適な住まいになった様子が書かれています。

関 年希 様                                  2010年1月5日

RIMG09243.jpg外観南西側


新年明けましておめでとうございます。

昨年中は大変お世話になりました。
お蔭様で家族そろって心地よい新年を迎えることができました。

思えばちょうど一年前、お正月休み中に太陽の光の入り具合を確認しようと現場に来た時、絶望的な思いになったものでした。 
東と南側の建物の陰になり、更地の土地には日の光が殆ど入らない状態だったのです。

RIMG09142.jpg陽の当たるLDK
それから一年、ついに手に入れた終の住処に生活して驚いています。
まず、家全体が暖かいこと。ここのところいいお天気が続き、朝から3時頃まで家中全部の部屋に日が入ります。暖房が必要だと思ったのは2,3日で、それも朝の起きぬけだけで、日中はエアコンも床暖房も全く使っていません。家族全員が室内温度は低めが好きなこともあるかとは思いますが、度も部屋も17度前後で快適です。更に日中は窓を開けているほどです。スタディーは今のところ受験生の息子が占領していますが、家の中で日中一番明るい部屋かもしれません。

RIMG09211.jpg床下の広い収納スペース
また床下収納は『収納は可能な限り大きく』作ってほしいとお願いした通りに目いっぱいに設計していただき大活躍しています。まだ全部の荷物が揃ったわけではありませんが、双方の実家に預けていた書籍類や、開けないまま借家に「積ん読」してあったものも全部床下に収納できました。今のところはとりあえず箱に入ったままのものも少なくありませんが、行く行くは箱を全部開けていつでも必要なものが取り出せるように工夫したいと思っています。
お宝探しが楽しめる秘密の部屋です♪

欲を言えばリビングのカウンターに奥行があと10cmあったら。。。と思ったりしますが、そうしたら完全ワークスペースになって、リビングではなくなってしまいますね。

RIMG09481.jpg明るい階段
主人は蹴込みがない板だけの2階へ上がる階段の仕掛けに魅了されています。上が真っ暗になっても下の明かりが洩れて階段が照らし出され、しきりに感心しています。

私は趣味で集めた各国の《生活の布》をディスプレイする一等地ができました。冬の今はトルコのアダナ産ジジム・キリム(ウールの織り込み模様の入った平織りカーペット)をかけています。

息子は中国での生活が一番長かったせいか、借家住まい中はせっかくのお風呂には入らず、真冬でもシャワーで済ませていました。今は家族の中で一番長湯かもしれません。
「温泉に行った気分」だそうで、ヒバの香りを楽しんでいます。

RIMG09201.jpg吹抜けの玄関ホール
BC工房のウォールナッツ・ダイニングテーブルは両面使えるように脚に固定していないのですが、どっしりしてびくともしません。
今まで使っていたテーブルはスタディー・デスクとなりましたが、“こんな小さかったっけ?”というほどで、デスクにはちょうど良い大きさです。
以前からあった椅子も新調したダイニングテーブルの高さに合わせて脚を切ってもらったのですが、長く座っていても疲れなくなりました。



ということで、あわてて建売住宅に手を出さなくて本当によかったと思います。自分たちの思いをこれほどまでに取り入れてもらえて大満足です。
庭の木々が芽吹く季節が楽しみです。
建築中、これでもか、これでもかという程何層にも壁材を貼り付けていった工程を自分の目で見ているので、今の快適さも納得できます。色々なところに設計と構造の妙、そして匠の技が詰まっている我が家で、毎日を快適に大切に過ごしていけます。
長く愛せる、飽きのこない家になりそうです。台所にあまり拘らなかったせいで、食器が入りきらなかったり、毎回椅子に上って食器を取り出さなくてはならないといった小さな不便さがありますが、こちらは後でいくらでも取付け替えられるものなので、踏み台昇降運動が辛くなってからの楽しみといたします。

RIMG09301.jpg外観西側
散漫な文になってしまいましたが、住吉建設さんに巡り合い、関さんをご紹介いただき、匠の中の匠たちの手による建築をお願いできたことは本当に幸運でした。

今後ともどうぞ末永くよろしくお願いいたします。



Y家の意見取りまとめ役


追伸: お正月中“娘二人の姿が見えない!”と思ったら、何と屋上にダンボールを敷いて布団を持ち込み寝転びながら二人で読書していました。        色々な楽しみ方ができる家です。 烏山なのにカラスの声も姿も全くありません。静かすぎるほど静かです。 今のところ。。